10年以上、アルツハイマー型認知症の介護を見てきました。

近年亡くなりましたが、祖父がアルツハイマー型認知症でした。
寝たきり状態での介護が10年以上続き、両親と祖母が主に介護してきました。
アルツハイマー型認知症を発症したのは、それよりも2~3年早かったと思います。

 

最初は、私の年齢が一定の時で止まりました。
確か、大きな手術をした年だったと思います。
それまでも、物忘れがあるなぁという印象はありましたが、顕著になったのはやはり2か月近くの入院を終えてからだったと思います。

 

食べ物が好きで、常に何か食べていたい人だったのですが、アルツハイマーになってからは、その辺のごみまで食べ物に見えるようで(目も悪くなっていました)、拾って食べてしまうので、注意していなければなりませんでした。
当時父親が喫煙者だったのですが、一度吸殻を食べてしまい、顔面蒼白になったところを発見して、慌てて救急にかかり、胃洗浄などの処置を受けたこともあります。

 

寝たきりになったのは、はしごから落ちて骨折してしまったからです。

 

いつも仕事をしている人だったので、毎日草むしりをしたり、畑仕事をしたりなんだかんだと体を動かしていました。
事故はそんな中で起きました。

 

本当は、手術をして治すという道もありました。
でも、アルツハイマーということと、それまでに何度も入退院を繰り返して、本人が病院が嫌になっていたことで、手術してもその後の養生が出来ないだろう、ということで、断念しました。

 

最初のうちは、痛みをこらえてなんとか動いたりもしていましたが、年を取るにつれ、寝たきりの度合いが上がっていきました。
その状態が、10年以上続いたことになります。

 

最後まで、家族の名前と、自分の名前、生年月日は覚えていました。

 

でも、自分の年齢は、日によって50歳になったり、70歳になったり。
寝たきりになり、目も見えなくなっていって、独り言も増えました。
というか、夢と現の間を生きている、という感じでした。
周りにいる私たちは、夢物語を聞かせてもらっているような、そんな感じでした。
歌も好きだったので、よく歌っていました。

 

両親は、家族だから、施設に入れるという選択肢を選ばず、デイサービスなど以外では自宅での介護を続けました。
祖父が、いつも「ありがとう」という感謝の気持ちを伝えてくれる人だったことも大きいと思います。

 

でも日々の生活ですから、もちろん、排せつなどの面で、嫌なこともありました。
また、家族の間も、疲れからイライラして雰囲気が悪くなることもありました。
亡くなる1年ほど前に、入院することがありましたが、その時は、もうほとんど呆けてしまっていたので、担当医の先生がいても構わず歌を歌う姿に、先生や看護師さんから笑われたりもしました。

 

正直、いつまでこの状態が続くんだろうなと思ったこともあります。
私の場合は、まだ学生だった頃などは、友達も呼ぶのがはばかられたこともあり、嫌だなあと思ったこともありました。

 

でも、やっぱり家族だから、というのと、祖父自体がやさしい人だったので、その人柄だったからこそ、最後まで介護できたんだと思います。